普通免許で乗れるトラックは何トンまで?免許区分や車種も紹介!
「普通免許でどんなトラックまで運転できるのか?」
そんな疑問を持つ方は多いかもしれません。実は、普通免許で運転できるトラックのサイズや積載量は、免許の取得時期によって大きく異なります。たとえば、2007年6月以前に取得した人と、現行制度(2017年3月12日以降)で取得した人では、運転できるトラックの上限に明確な差があります。
この記事では、普通免許で乗れるトラックの条件や対象車種をわかりやすく解説。いすゞ「エルフ」など代表的な車種例も紹介します。
さらに、準中型・中型・大型免許との違いや、各免許の取得費用相場、免許区分外のトラックを運転した場合のペナルティなども網羅。中古トラックの購入やレンタカー利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
普通免許で乗れるトラックは何トンまで?
普通免許で運転できるトラックの条件は、免許の取得日によって大きく異なります。2007年・2017年の制度改正により、運転可能な車両総重量や最大積載量の基準が段階的に厳しくなりました。以下では、取得時期ごとの違いを詳しく見ていきます。
平成19年6月1日以前に取得した場合(2007年以前)
上記時期に普通免許を取得した方は、「8トン限定中型免許」相当の運転資格を持っており、比較的大きなトラックも運転可能です。
車両総重量 | 8.0トン未満 |
最大積載量 | 5.0トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
具体的には、2t車・一部の3t車・一部の4ナンバー冷凍車やアルミバンも運転可能です。現在の普通免許と比べて運転可能範囲が広く、業務用トラックの多くをカバーできます。
平成19年6月1日以前に取得した普通免許には、免許証の条件欄に「中型車は中型車(8t)に限る」と記載されています。
平成19年6月2日〜平成29年3月11日に取得した場合(2007〜2017年)
上記期間に普通免許を取得した場合に運転可能な車両は、現行の中型免許よりも狭い範囲です。
車両総重量 | 5.0トン未満 |
最大積載量 | 3.0トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
運転できるトラックは、主に1.5〜2tクラスのトラックです。配送用の小型冷蔵車や、エルフの標準モデルなどが該当します。ただし、一部の架装車や積載仕様によっては制限を超える可能性があるため、運転する前にはしっかりと車検証を確認しましょう。
平成29年3月12日以降に取得した場合(2017年以降)
現行の普通免許制度では、さらに運転できるトラックの基準が厳格化されています。
車両総重量 | 3.5トン未満 |
最大積載量 | 2.0トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
現行の普通免許で乗れるトラックは、1tトラックや軽トラック、小型バンタイプの特装車などに限られ、業務用途としては選択肢がかなり限定されます。代表例としては、トヨタ「タウンエーストラック(平ボディ)」などが挙げられます。
普通免許で乗れるトラックとその他の免許で乗れるトラックを比較!
普通免許だけでは運転できないトラックも多く、用途や車両サイズによっては準中型・中型・大型免許が必要になります。ここでは、各免許で運転できるトラックの違いを比較し、業務用途に応じた最適な免許区分を解説します。
準中型免許で乗れるトラック
準中型免許は、2017年3月に新設された免許区分で、普通免許よりも広い範囲のトラックを運転できます。
車両総重量 | 7.5トン未満 |
最大積載量 | 4.5トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
準中型免許で乗れるトラックは、主に2t〜3tクラスの小型トラックや冷凍車、アルミバンなどです。宅配や食品配送などの軽中距離輸送業務にも多く採用されており、現在のドライバー採用でも準中型以上を条件とする企業が増えています。
中型免許で乗れるトラック
中型免許は、21歳以上かつ普通免許もしくは準中型免許保有3年以上の方が取得できる免許です。具体的には下記の条件を満たすトラックを運転できます。
車両総重量 | 11トン未満 |
最大積載量 | 6.5トン未満 |
乗車定員 | 29人以下 |
中型免許では、主に4tトラック(フォワード・レンジャー・ファイターなど)の運転が可能です。中型車は、企業の配送車としてもっともよく使われるサイズ帯で、食品・資材・家電などのルート配送や、店舗間移動などに幅広く対応できます。
荷室も広く、冷凍・冷蔵・ウイング車・パワーゲート付きなど用途特化型のトラックも多く流通しています。運送業界で安定的な仕事を得たい方には、中型免許の取得が現実的かつ有力なステップです。
大型免許で乗れるトラック
大型免許は、21歳以上かつ中型もしくは準中型もしくは普通免許保有3年以上の方が取得できる免許です。現行の免許制度では、最も大きなサイズのトラックを運転できる免許となっています。
車両総重量 | 11トン以上 |
最大積載量 | 6.5トン以上 |
乗車定員 | 30人以上 |
大型免許を持つことで、10t車やトレーラー、タンクローリー、ダンプ、重機運搬車などの大型特殊車両まで運転が可能になります。主に長距離幹線輸送や港湾輸送、建設業などの現場で活躍する車両が対象です。
積載効率が高く、一度に大量の荷物を運べる=輸送単価が高い傾向にあり、高収入も狙いやすいですが、同時に運転技術・安全意識・体力面も求められます。プロドライバーとして長期的にキャリアを築きたい方向けの免許です。
普通免許で乗れる代表車種一覧
普通免許でも運転できるトラックには、用途に応じた軽〜小型の実用車種が揃っています。ここでは、業務用でも活用される代表的な車種を3つ紹介します。
いすゞ「エルフミオ」
出典:いすゞ自動車
- 車両総重量:3.5トン未満(普通免許で運転可)
- 最大積載量:1.5トン(ボディ仕様による)
「エルフミオ」は、普通免許で運転できるように設計された小型トラックで、いすゞが開発したエルフシリーズの派生モデルです。
車両総重量3.5トン未満・最大積載量1.5トンで設計されており、2017年以降に普通免許を取得した方でも運転可能。小回り性能が高く、都市部での配達・短距離配送・軽作業用途に最適です。
安全装備も充実しており、プリクラッシュブレーキや車線逸脱警報など、ドライバーサポート機能も搭載されています。普通免許で運転できる実用的な業務用トラックを探している方におすすめの1台です。
トヨタ「タウンエーストラック」(平ボディ)
出典:トヨタ自動車
- 車両総重量:約2.0トン〜2.5トン
- 最大積載量:約800〜850kg
タウンエースは、軽トラックより一回り大きく、普通車感覚で運転できるトラックです。エンジンは小型ながら積載量はしっかり確保されており、個人配送・設備業・農業などでの活用事例が多い車種です。
ボディサイズも5ナンバー枠に収まるため、街中や住宅地での運転もスムーズ。燃費や取り回しに優れた、普通免許ユーザー向けの実用トラックです。
日産「NV350キャラバン」(バン仕様)
出典:日産自動車
- 車両総重量:3.0トン未満
- 最大積載量:1.25トン程度(グレードによる)
NV350キャラバンは、バンタイプの商用車の中でも特に荷室容量に優れたモデルです。冷蔵設備を搭載して軽冷凍車として使用されるケースもあり、飲食店の仕入れ配送・医療系の定温輸送など、繊細な運搬ニーズにも対応します。
普通免許で運転可能な2WDモデルも多く、見た目が乗用車に近いため運転に不安のある方にもおすすめです。
普通免許だけだとドライバー求人に応募できない?
トラックドライバーとして働きたいと考えたとき、「普通免許だけで応募できるのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。実際には、求人の多くが準中型免許以上を条件に掲げているのが現状です。
とくに物流業界では、2t〜4tトラックを使う配送案件が主流であり、これらは車両総重量が3.5トンを超える=普通免許では運転できないケースがほとんどです。加えて、企業側も効率性を重視しており、1.5t未満の車両をわざわざ配備してまで普通免許ドライバーを雇うケースは限られます。
一方で、近年は人手不足の影響もあり、「準中型取得支援制度」を設けている企業も増加しています。未経験からのスタートでも、入社後に教習所へ通える制度や費用補助が用意されている場合があるため、求人票の「資格支援制度あり」「免許取得サポートあり」といった表記には注目しましょう。
また、軽トラックやバン(例:タウンエース、NV200など)を使用する宅配業務、ルート便、企業配などでは、普通免許でも応募可能な求人が一定数存在します。配送業務にチャレンジしたい方は、こうした軽車両を使う業務からステップアップするのも一つの手段です。
普通免許から準中型・中型・大型免許を取得する場合の費用相場
普通免許では運転できるトラックが限られるため、業務の幅を広げたい方は上位免許の取得を検討するケースも多いでしょう。
ただし、免許の種類によって費用や教習日数、取得条件に差があります。以下、それぞれの免許を取得するための費用目安とポイントを解説します。
準中型免許取得の費用相場
準中型免許は、普通免許では対応できない2t〜3tトラックを運転できる免許です。18歳から取得可能で、物流業界の入門免許ともいえます。
取得条件 | なし(18歳以上で可) または普通免許所持者 |
教習費用の目安(通学) | 普通免許なし:約30〜35万円(税込) 普通免許あり:約12〜18万円(税込) |
教習日数の目安 | 8〜12日(最短) |
普通免許を持っている方であれば短期・低コストでのステップアップが可能です。費用支援制度を設ける企業も多く、未経験からの転職も現実的な選択肢です。
中型免許取得の費用相場
中型免許は、いわゆる「4トン車」をカバーする資格で、業務用トラックの主力車種を運転できます。
取得条件 | 21歳以上かつ普通 or 準中型免許の保有歴3年以上 |
教習費用の目安(通学) | 約18〜25万円(税込) |
教習日数の目安 | 10〜15日程度 |
準中型免許では対応できない配送案件をカバーでき、求人市場でも優位性が高まります。職業訓練や企業補助制度を活用すれば、実質的なコストを抑えて取得可能です。
大型免許取得の費用相場
大型免許は、10トントラックやタンクローリーなどの重量車両を扱える免許です。輸送単価が高い長距離便や工業製品輸送などに適しています。
取得条件 | 21歳以上かつ中型/準中型/普通免許のいずれかを3年以上保有 |
教習費用の目安(通学) | 約25〜35万円(税込) |
教習日数の目安 | 12〜18日程度 |
費用はやや高めですが、高単価案件への就業機会が増えるため、長期的なキャリア形成には有効です。近年ではリース会社・運送会社による取得支援制度も整備されています。
免許区分の違うトラックを運転するとどうなる?
道路交通法では免許条件に合わない車両の運転は免許不適合=無免許運転に該当します。たとえば、普通免許で最大積載量2tを超えるトラックを運転した場合、それが数百kgのオーバーであっても「無免許運転」となり、罰則の対象となります。
さらに、事故を起こしてしまった場合は、保険が適用されない・会社に損害が及ぶといった重大な問題にも発展します。運送会社にとっても重大なコンプライアンス違反となり、業務停止命令や営業許可取消につながるケースもあります。
そのため、自身が保有する免許で「運転できるトラックの重量・サイズ範囲」を正確に把握しておくことは、ドライバーとしての基本的な責任です。とくに中古トラックを購入・運用する際は、車両総重量と最大積載量の両方を車検証で確認することが重要です。
「ギリギリ大丈夫だろう」「少しの積み過ぎなら問題ないだろう」という感覚は通用しません。運転ミスでは済まない法令違反となるため、免許区分を超えそうな場合は必ず上位免許の取得を検討しましょう。
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