レンジャーの特徴
レンジャーは日野自動車が製造販売している中型トラックです。1964年に初代が発売されて以来、国内外ともに高い人気を誇っています。1991年から2021年まで、日本のトラックで唯一、世界一過酷なラリーと言われるダカールラリーに参戦し、1997年大会ではカミオン(トラック)部門総合優勝を果たし、表彰台も独占したことで大きなインパクトを世界に残しました。
そんなレンジャーですが、まず特徴として挙げられるのが非常に豊富なバリエーションです。カーゴの正面側に関しては、
- 標準幅キャブ(標準ルーフ)
- ワイドキャブ(標準ルーフ)
- 標準幅キャブ(ハイルーフ)
カーゴの側面側に関しては、
- ショートキャブ(標準ルーフ)
- ベッド付きキャブ(標準ルーフ)
- ダブルキャブ(標準ルーフ)
- ベッド付きキャブ(ハイルーフ)
の組み合わせで自分に合った仕様を選べます。
また、ダンプ・ミキサー車に関しても
正面側
- 標準幅キャブ(標準ルーフ)
- 標準幅キャブ(ハイルーフ)
側面側
- ショートキャブ(標準ルーフ)
- ベッド付きキャブ(標準ルーフ)
- ベッド付きキャブ(ハイルーフ)
の組み合わせが選べます。
車種としては、日野自動車がオフィシャルで宣伝しているのは4〜11.5トンの中型及び大型トラック、ダンプ・ミキサー車ですが、中古車情報を見ると散水車や消防車、クレーン車、キャリアカー、ステージカーなどさまざまな車両が出ています。
キャブを選べば架装物に関してはアレンジが自由自在というところもレンジャーの人気の理由です!
特に2017年発売の最新型では、フレームの見直しにより架装性がさらに向上しているとのことです。
レンジャーは「安全性能」「快適性能」「環境性能」「輸送効率」「メンテナンス」の5軸で強みを伝えています。
安全性能
- サイトアラウンドモニターシステム(出会い頭警報、左折巻き込み警報、車線変更警報)
- ドライバー異常時対応システム(ドライバーの異常を検知し、車両を自動停止)
- プリクラッシュセーフティシステム(歩行者、自動車の衝突回避)
- ドライバーモニターⅡ(ドライバーの前方不注意を検知し警報で注意喚起)
- 車線逸脱警報(走行車線からの逸脱を検知し警報で注意喚起)
- スキャニングクルーズⅡ(車間距離を自動制御)
- 車両ふらつき警報(ハンドル操作のふらつきを検知し警報で休息を促す)
など、この他にも多くの安全性能を備えています。
快適性能
- 疲れにくく安定した着座を維持できるシート
- 視認性の高いコンビネーションメーター
- 各種シーンごとの操作を想定してスイッチ操作パネル
- ステアリングを握ったまま各種操作が可能
- 運転中にも操作しやすい直感的な空調スイッチ
- 自分の部屋にいるかのような快適な収納スペース
など、この他にも多くの快適性能を備えています。
環境性能
- 小排気量ながら高トルクで省燃費を実現するA05Cエンジン
- Pro Shift(燃費効率の良い回転行きを自動選択)
が代表的な環境性能です。
輸送性能
- トランテックス製VQウイング車(ウィングボデーを軽量化し積載量アップ)
- 架装性が向上し、防錆力がアップしたフレーム
- 冷凍車、クレーン車の専用車型を設定
メンテナンス性
- フロントリッド内にウォッシャタンクを設置し清掃、点検整備がしやすい
- 燃料の盗難防止に施錠
2017年発売の最新型では、これらの多様な性能を備えています。
レンジャーは長距離運転、安全運転に配慮したドライバーファーストのトラックと言えるのではないでしょうか。
中古車市場でレンジャーが人気の理由
中古車市場でレンジャーは非常に人気がある車種の一つです。人気の理由には以下の4つがあります。
耐久性が高い
レンジャーはダカールラリーに参戦し、優勝するレベルの耐久性を誇ります。日本国内でも山道や未舗装の道などの悪路は稀にありますが、海外だと日本と比にならないレベルの悪路を毎日時間以上運転しなければならないようなケースもあり、それにも耐えられるレンジャーは海外市場においても人気です。
メンテナンスがしやすい
長距離を走り過酷な状況下での使用も多いトラックは日々のメンテナンスが欠かせません。フロントリッド内にウォッシャタンクを設置したことで、メンテナンスが容易になりました。
また、レイアウトも点検整備のしやすさを意識した配置になっています。燃料の盗難防止付きキー付きキャップなど、気の利いた作りも魅力です。
燃費が良い
中型トラックの場合、平均的な燃費は4~5km/Lと言われています。これに対してレンジャーの燃費は6〜7.7km/Lと兵器員を大幅に上回っており、高い燃費性能を誇ります。
これは搭載しているA05Cエンジンによるもので、小排気量ながら高トルクを実現しました。
車内が快適
レンジャーはシートの座り心地の良さ、長時間運転しても腰、腿に負担をかけない設計がドライバーの快適な運転をサポートします。また、ユニバーサルデザインを採用しており、視認性の高いコンビネーションメーターやステアリングを握ったままボタン操作ができるなど、車内環境が魅力です。
レンジャーの高額買取を狙える車種と買取相場
レンジャーの買取相場について、一般的な買取相場をご紹介します。
なお、ここでご紹介する相場感はあくまで 2025年4月時点での市場に基づくもので、当社での買取価格を保証するものではないことをご了承ください。
レンジャーには、6つの年式があります。(各年式にマイナーチェンジあり)
- 1964年発売(初代)
- 1969年発売
- 1980年発売
- 1989年発売
- 2001年発売
- 2017年発売(海外向けは2015年)
例えば中古トラック販売サイトで2019年式と記載があったら、2017年発売レンジャーのマイナーチェンジ版だと理解すれば良いです。
2017年発売の年式は高額買取を狙いやすい
2017年発売の最新版レンジャーはやはり高額買取を最も狙いやすい型式となります。既に発売から8年が経過しており、走行距離が長い車両も出てきていますので、状態がよく走行距離が10万キロを切っているような車両は特に高く売れる傾向にあります。中古市場では2017年式は見かけることが比較的少ないので、売却に困ることも少なそうです。
新車で2017年発売の年式を購入した場合:1000〜1200万円程度(車種にもよるのであくまで目安)
中古車で2017年発売の年式を購入した場合:300〜600万円程度
※他社買取会社様3社の公開情報より、2025年4月調査
2001年発売の年式は買取額に幅がある
まだ一代前とはいえ、発売から25年が経過した2001年発売の年式は、中古市場で最も多く目にします。価格も相当幅があり、状態や走行距離によって、希望金額に届くかが大きく左右されます。
中古車で2001年発売の年式を購入した場合:20〜500万円程度
※他社買取会社様3社の公開情報より、2025年4月調査
やはり、走行距離が100万キロ近く行っているような車両は100万円を切る価格になっています。また、日本国内で使用するには車両の状態が悪いものは50万円を切るものも珍しくありません。
ただ、それでも高額買取にこだわらなければ海外市場への輸出向けに買い取る中古車販売業者は非常に多いです。売却自体には困らないでしょう。
1989年発売モデルでも売却自体は可能
1989年発売モデルもまだ中古車市場でそれなりに見かけます。レンジャーが丈夫なことの証明になっているといえつつ、流石に高額買取は厳しいと認識した方が良いでしょう。
中古車で1989年発売の年式を購入した場合:20〜100万円程度
※他社買取会社様3社の公開情報より、2025年4月調査
動作に問題がなければ100万円近い買取もあり得ます。これくらい古い年式だとどこかしら不具合や外装の汚れなどがあることが多いので、現実的には30万円程度で売れれば御の字というところかもしれません。
中古のレンジャーを売却するには
中古のレンジャーを売却する方法は大きく3つあります。それぞれの特徴を紹介します。
トラック専門の中古車買取業者に依頼をする
トラックに特化した中古車買取業者へ査定を依頼することで、自身のトラックが市場でどの程度の価値があるのかを把握できます。
新車の購入を予定している場合でも、初めからディーラーの下取りに出すと、市場価格よりも低い金額で評価される可能性があります。まずは専門の買取業者に査定を依頼し、提示された価格を参考に売却先を検討しましょう。
関連記事:トラック買取の流れとは?必要書類や高額買取を狙うための事前準備も解説
ディーラーに下取りしてもらう
新車の購入を考えている場合、購入予定のディーラーで現在のトラックを下取りに出すという手もあります。下取り価格は新車の購入費用に充当されるため、車の売却と新車購入の手続きが一括で済むという点は魅力です。
しかし、ディーラーの下取り価格は一般的に市場の中古車価格よりも低めに設定されることが多いため、より高い買取価格を目指すのであれば、中古車買取業者に査定を依頼する方が良いでしょう。
オークション
一般の方が業者向けのオートオークションに出品することはできません。そのため、個人で車を売却する場合は、ヤフオクなどのインターネットオークションやメルカリ・ジモティなどのフリマアプリを利用することになります。
しかし、ネットオークションでは、出品から取引完了までの全ての手続きを自分で行う必要があり、書類の準備や買い手との交渉など、多くの手間がかかります。個人間での高額な取引なので、トラブルが発生することも。
手続きに慣れていない方にとっては、ハードルが高い方法と言えるでしょう。
まとめ
日野のレンジャーはその耐久性から中古車市場で人気があると同時に車両が多く出回っています。その中でも最新版の2017年発売の年式は希少価値が高いため、特に高額買取に期待できるはずです。
2001年発売の年式までは、状態や走行距離によって高額買取の可能性はあります。レンジャーの売却を検討している方はまず中古車買取業者に査定に出してみましょう。仮に状態が悪かったりさらに古い年式等で高値にならなくても、海外への輸出用として買取自体は成功する可能性が高いです。
トラック買取専門店グルーウェーブでは、日野レンジャーの積極買取を行なっています。是非お気軽にお見積もりのご依頼をいただければ幸いです!