フックロールとは?特徴や種類、アームロールとの違いを解説
「フックロールって何?」「アームロールとどう違うの?」と疑問をお持ちではありませんか。
建設・産廃現場でよく見かけるこの車両ですが、具体的な特徴や活用方法は意外と知られていません。また、購入や中古選び、運転に必要な免許も気になるポイントだと言えます。
本記事では、フックロール車の仕組みや種類、アームロールとの違い、操作に必要な資格までをやさしく解説。これから導入を検討される方や、現場での活用を視野に入れている方にとって役立つ内容をまとめています。
フックロールとは
フックロールは、車両に搭載されたアームでコンテナを着脱する「脱着ボディーシステム」に対応した専用トラックです。極東開発工業株式会社が商標を持ち、主に産業廃棄物の運搬や建設現場などで使われています。車両と荷台(コンテナ)が分離できる仕組みのため、効率的な荷役作業を実現します。
フックロール最大の特徴は、シャーシに備え付けられた油圧アームです。このアームでフック付きコンテナを地面から引き上げ、荷台に固定できます。上部スペースに余裕がない場所でも着脱作業が可能で、リフトやクレーンを使わずに済む点も大きなメリットです。
車両にはダンプアップ機能も装備されており、荷台を傾けて中身を排出できます。これにより、荷物の積み下ろしに加えて運搬後の排出作業も一台で完結。効率的な作業が可能です。
コンテナを現場に設置しておけるため、車両の待機時間を削減でき、複数拠点での効率的な運用が可能です。また、異なる種類のコンテナにも対応可能な設計のため、輸送する資材や用途に応じて柔軟に使い分けることができ、トータルでの収益性向上にも貢献します。
フックロールの種類
フックロールには積載量や装備の違いによりいくつかの種類があり、用途や現場条件に応じた選定が重要です。ここでは代表的な3タイプの特徴と活躍シーンを解説します。
大型フックロール
大型フックロールは、10トン車ベースで製造される車両です。コンテナ容量も大きく、主に産業廃棄物の大量運搬や建設現場での資材収集などに使用されます。
積載重量が大きいため、一度に多くの荷物を運ぶ必要がある現場に適しています。ただし、道路幅や搬入路に制限がある現場では取り回しが難しくなるため、事前の確認が必要です。
中型・小型フックロール
中型は4トン車、小型は2トン車ベースで構成され、都市部や狭小地での使用に適しています。特に小型タイプは小回りが利き、住宅地など限られたスペースでの作業にも対応できます。産廃収集のほか、軽量資材の運搬やコンテナ型仮設倉庫の設置・回収にも活用されています。
ハイパースイング・フックロール
ハイパースイング型は、従来のアーム可動域に加え、アーム先端の角度を柔軟に調整できる構造が特徴です。傾斜地や高低差のある場所、天井の低い屋内など、通常のフックロールでは作業が難しい現場でも積載・荷下ろしが可能です。特殊なシーンでの活用を見越して設計された高機能モデルといえます。
フックロールとアームロールの違い
フックロールとアームロールは、いずれもコンテナ脱着型トラックですが、構造やメーカー、積載方式に違いがあります。導入検討時には、それぞれの違いを理解しておくことが重要です。以下、3つの側面から違いを解説します。
コンテナ構造・互換性の違い
フックロールとアームロールは、同じようにフックでコンテナを引っ張り上げて荷台に載せますが、細かな寸法や固定方式に違いがあるため、互換性がない場合もあります。
特に中古市場で流通するコンテナは、どちらのシステム向けかを確認してから購入する必要があります。
操作方式や用途の違い
両者は操作性にも若干の違いがあります。アームロールはジャッキ機能やリフト機構が充実しており、コンテナの自立性が高いという特徴があります。
一方、フックロールは簡易なリモコン操作で積み下ろしが可能な機種も多く、作業の効率化や省人化を意識した構造が強みです。用途や現場状況に応じて、どちらが適しているかを判断することが求められます。
名称の由来とメーカーの違い
「フックロール」は極東開発工業株式会社の商標で、正式には同社が展開する脱着ボデーシステムを指します。一方、「アームロール」は新明和工業株式会社の商品名で、同様の機能を持つ脱着型トラックですが、メーカー独自の設計思想や機構が採用されています。
フックロールを操作するために必要な資格
フックロールの運転には、車両の総重量に応じた以下の運転免許が必要です。
車種区分 | 車両総重量 | 必要免許 |
---|---|---|
小型フックロール | 3.5〜7.5t未満 | 準中型免許 |
中型フックロール | 7.5〜11t未満 | 中型免許 |
大型フックロール | 11t以上 | 大型免許 |
リモコンやレバーによる脱着操作は、特別な技能講習や免許は必要ありません。リフト操作や重機のような高度な訓練が不要なため、トラック運転の経験があればすぐに運用可能です。
また、コンテナ積み下ろしにおいても、クレーンやフォークリフトを使用しないため、資格保持者の配置が必須ではない点も人員配置や業務設計上、大きなメリットになり得ます。
運用効率と安全性のバランスを保ちながら、省人化・コスト削減を実現できる車両として、多くの現場で重宝されています。
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